大崎駅近くのレストラン街の中に美術館!?品川区民のアート発信地「O美術館」

画廊やギャラリーといえば、「知り合いがいないと入りにくい」「招待状がないと入れない」「そもそもどんな展示をしているかわかりにくい」、そういった敷居の高さを感じる人が多いのではないでしょうか。でも、公共施設なら入りやすく、安心だと思いませんか?
そこで今回は、品川区が設立した財団法人品川文化振興財団が運営する、大崎のO美術館を紹介したいと思います。

大崎駅から徒歩約2分で、スカイデッキ直結

O美術館は、JR山手線・埼京線、りんかい線の大崎駅から、徒歩約2分のところにあります。大崎駅の東改札口を出ると便利です。
改札口前に早速案内表示が出ていますので、案内表示に従って進みましょう。

改札口を出ると、とても眺めの良いスカイデッキがあります。この通路を渡っていきます。

突き当たりまで進むと、大崎ゲートシティー、大崎ニューシティーの方角を示す掲示板があります。反対側に進むと、ゲートシティー大崎につきます。この建物も地元では有名ですが、今回は大崎ニューシティーに進んでください。

O美術館は、区民のためのギャラリーとしても親しまれているので、自転車で訪れる人も多い施設です。駐輪場が隣接されていますので、自転車で来る場合も安心です。

O美術館の隣には、ニューオータニイン東京があります。ニューオータニへの行き先表示もあちこちに掲示されているので、ニューオータニを目指して進んでいただくと、迷いなく到着できるはずです。

地元芸術家のオブジェがお出迎え

O美術館は公共施設には珍しい独特のネーミングですが、大崎の頭文字のOと山手線の環状の輪を表現してO美術館と名付けられたそうです。
O美術館が開館したのは1987年4月のことです。当時は現代美術を標ぼうしていたそうですが、現在ではどちらかというとレトロな美術館になっていて、その分、区民に愛され親しまれる美術館になっています。

O美術館のエントランスには、区内の大井町生まれのアーティストである山口勝弘さんの「三重奏」という作品が展示されています。
1950年代に結成された総合芸術グループ実験工房を代表する1人で、前衛的なアートを発表し続けた日本のメディアアートの先駆者として知られているアーティストです。ブラウン管テレビが顔のように表現されたこのオブジェは、まさに昭和のレガシーと言えるでしょう。

寿司店の向かいが美術館で、つい立ち寄りたくなる!

O美術館が入っている大崎ニューシティーは、実はレストランやファストフードなど飲食店がたくさん入っていることでも人気の施設です。
寿司店のすぐ向かいが美術館になっていて、とても入りやすい雰囲気です。

開館時間が午前10時から午後6時30分までとなっており、ランチタイムや仕事帰りにも立ち寄りやすい時間帯となっています。

貸しギャラリーに多くの地元団体が登場

O美術館には常設展がなく、貸しギャラリーによる展示会が主な催し物となっています。
出展しているのは、プロの作家の場合も、アマチュアのグループの場合もあります。
絵画、彫刻、工芸、デザインなど、そのときによって展示されている作品がいろいろ変わります。
区内の学校の学生やそのOB・OG、そして近隣の企業の方などの出展が多いようです。

今回鑑賞したのは、絵画の展示でした。地元の方が描かれた作品ということで、とても親しみがわきました。
展示点数は非常に多く、1周回ると、とても見応えがありました。今回もそうでしたが、多くの展示会が入場無料なので、ギャラリー初心者には安心して入れて、とても嬉しいです。

「しながわみやげ」も買えるミュージアムグッズコーナー

鑑賞を終えると、ロビーにはチラシコーナーがあります。関連するいろいろな美術展・ギャラリーの案内が置かれており、この展示を見て、美術鑑賞に興味を持った方には、次の訪問先が探しやすくなっていると感じました。

美術館といえば、ミュージアムグッズの購入も楽しみの一つです。
O美術館では、品川百景の一筆箋、浮世絵の付箋などが販売されています。
これらのお土産は、品川観光協会が認定する「しながわみやげ」にも選ばれている人気の品となっています。

噴水もある都心のオアシス「Oパティオ」

美術鑑賞の後は、大崎ニューシティーの3階にある「Oパティオ」に行かれることをおすすめします。

Oパティオとは、屋上緑化がされている広々とした公園です。
ベンチもたくさん置かれているので、お天気の良い日には、ここでお弁当をとる人も多いようです。
噴水もあり、都心とは思えないような憩いの場所です。

個展やギャラリーは敷居が高いという人でも、安心して入れる!

O美術館は大崎駅に近く、レストランやファストフードが入居する大崎ニューシティーの中にある、とても立ち寄りやすい美術館です。品川区が設立した公益財団法人が運営している美術館なので、個展やギャラリーは敷居が高いという人でも安心して入れる施設です。

常設展はないものの、プロ・アマチュア問わず様々な展示が年中行われており、さまざまなジャンルの作品を鑑賞することができます。食事や買い物で大崎に立ち寄った際には、ぜひO美術館も訪れてみてはいかがでしょうか?

O美術館
住所:東京都品川区大崎1-6-2 大崎ニューシティ2号館2階
アクセス:JR山手線・湘南新宿ライン・埼京線 、りんかい線 「大崎駅」より徒歩約2分
電話:03-3495-4040
営業時間:10:00~18:30
     ※展示によって時間が異なります。HPで展示スケジュールをご確認ください。
休館日:木曜日・年末年始(12月29日~1月3日)
駐車場:大崎ニューシティの地下駐車場(有料)がご利用いただけます。

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。