大田区内では東急線や京急線、JRなど複数の路線が走っています。その中のひとつ、東急池上線沿線にも魅力的なスポットがあります。
路線の名称にも使われている「池上駅」から徒歩10分程のところにある「池上本門寺」。
毎年10月におこなわれる「お会式」という行事が有名です。
また、境内には重要文化財もたくさんあり、人気プロレスラー「力道山」のお墓もあります。
今回はそんな「池上本門寺」のみどころを紹介したいと思います。
参道を見渡せる此経難持坂
池上本門寺には、「池上本門寺通り商店街」を抜けて向かうのがおすすめです。
商店街の中には飲食店や雑貨屋さんが並んでおり、散策を楽しむことができます。
とくに、くず餅屋さんが点々と並んでいます。
池上はくず餅発祥の地と言われており、江戸時代から続く老舗もあります。
食べ比べてみるのもいいかもしれませんね。
さて、商店街を抜けると、池上本門寺まではもうすぐ。お寺の正門となる、「総門」が見えてきます。
「総門」をくぐると「此経難持坂(しきょうなんじざか)」と呼ばれる階段を登って、大堂に向かいます。
この階段は、日蓮聖人が重んじた法華経の経典内の詩の文字数にちなんで、九十六段もあるそうです!!登るのには一苦労…!!でも振り返ってみると、池上の町並みを見渡すことができます。
なかなかいい眺めです。
大堂に続く仁王門もなかなか迫力があります。
戦争による空襲で仁王門、仁王像共に焼失しているそうですが、1977年に仁王門が再建され、その翌年に仁王像が造立されています。
現在の仁王像は二代目で2001年に造立されました。
初代の仁王像は現在、境内の奥側に建つ、本殿をお護りしています。
この仁王像の再建時のモデルはプロレスラーのアントニオ猪木さんなのだとか!!
五重塔や宝塔など 重要文化財も!!
「池上本門寺」の境内には歴史的に重要な価値を持つ「重要文化財」もいくつかあります。
有名なのは境内に入って右手にそびえる五重塔!!
この五重塔は1608年に建立されたもので、関東に現存する五重塔で最古のものとなります。中近世以降の特徴的な建造物として、国の重要文化財に指定されています。五重塔は4月第1土日におこなわれる「春まつり」にて開扉されます。
また、多宝塔も国の重要文化財に指定されています。
日蓮聖人の「御荼毘所」つまり、火葬され、その遺灰を納めている場所となります。
1830年に建立され、華やかな装飾性や意匠性から重要文化財として指定されています。
「お会式」の12日と13日の午前中には開扉されるそうです。
池上本門寺の境内にはこの他にも複数の、東京都指定、大田区指定の有形文化財が点在しています。
このような文化や歴史に触れながら境内を散策するのも池上本門寺のお参りの楽しみ方のひとつです。
万灯練供養がみどころ「お会式」ってなに??
「お会式」とは「日蓮宗」の開祖、日蓮聖人の命日である10月13日に合わせておこなわれる法要の儀式です。
毎年10月11日〜13日にかけて、池上本門寺では「お会式」のいろいろな儀式が執りおこなわれます。
行事の中日にあたる12日の夜には、「万灯練供養」がおこなわれるのが通例となっています。笛や、太鼓、鐘によるお囃子に勇壮な纏を伴った万灯の行列が池上の街を練り歩き、深夜まで街全体がにぎわう一日となるそうです。
当日は露天商もたくさん出店しているようなので、大田区民として、ぜひ一度は行ってみたいです。
人気プロレスラー力道山のお墓も!?
池上本門寺にはなんと人気プロレスラー力道山のお墓もあります。
プロレスファンの間ではちょっとした名所になっています。
大相撲の力士からプロレスラーに転身し、日本プロレスの礎を築いたプロレス界のレジェンド力道山。
力道山の自宅が近く、ゆかりのある地であったことから池上本門寺に彼の墓所が設置されています。
その縁で節分の日にはゲストとしてプロレスラー達が豆まきをおこなうこともあり、プロレスファンや近隣の住民にとっても人気の行事となっているようです。
お寺の境内にたくさんのみどころがあって、地域の住民に親しまれる行事もおこなわれています。参道や商店街も含めて魅力的な池上本門寺。みなさんもぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?
長栄山 池上本門寺
住所:東京都大田区池上1-1-1
TEL:03-3752-2331
アクセス: 東急池上線 池上駅 徒歩10分
参拝時間:24時間