区内の観光案内所と言うと、観光客や区外から来た人向けであって地元の人には縁がないところだと考えていませんか?
品川区の場合は違います。子どもから大人までみんな大好きなサンリオキャラクターを使って、思わず中に入りたくなるような工夫がされているのです。
今回は、区民に親しまれている「しながわ観光協会」をご紹介します。
大井町線ガード下、サンピア商店街にある「しなかんPLAZA」
しながわ観光協会はJR・東急大井町線・りんかい線「大井町駅」西口より徒歩約5分のところにあります。地元の人には「しなかんPLAZA」という愛称で親しまれています。
ガード下をそのまま線路沿いに進みます。このガード下は「サンピア」という商店街になっていて飲食店や雑貨店がずっと続きます。
300mぐらい歩くと、「品川区社会福祉協会」、「しながわ観光協会」と看板が立った建物が見えてきます。信号を渡って進みましょう。
ビルの1階は品川区社会福祉協会への入り口です。
子育て支援から高齢者の介護、歳末助け合いやボランティアなどの窓口になっているので、こちらも多くの人の出入りがあります。
シナモロールが出迎えてくれる、しながわ観光協会のエントランス
しながわ観光協会のエントランスには、サンリオの人気キャラクターの「シナモロール」が大きく描かれています。
シナモロールは大きな耳を使ってパタパタと飛べる白い子犬です。くるくる巻いたしっぽがパンのシナモンロールに似ていることにちなんで名付けられたそうです。
なぜシナモロールなのか、しながわ観光協会のスタッフさんに聞いてみました。
キャラクターの名前が品川とおなじ「シナ」で始まることはもちろんですが、キャラクターを制作しているサンリオの本社が大崎にあることから、シナモロールが品川区公認の「しながわ観光大使」として採用されたそうです。
シナモロール自体はご当地キャラクターではありませんが、品川のシナモロールだけは「しながわ」とひらがなで書かれたTシャツを着ているそうです。
観光協会の施設内には、記念撮影ができる大きなシナモロールが置いてありました。
品川のまち歩きマップの表紙にも、シナモロールが描かれています。
このような無料でもらえるマップが充実しているので、地元の人もこの観光協会をよく利用しているそうです。
シナモロールとコラボした「しながわみやげ」の展示
地元では、各所にシナモロールのマンホールがあることが知られていますが、それがなんと「マンホールカード」としてコレクションアイテムになっているという展示がありました!
また、シナモロールと、品川区戸越にある「江戸越屋」のコラボ商品も展示されていました。しながわみやげ認定【品川紋次郎てづくり抹茶セット】です。
ダマになりにくい抹茶を簡単に手づくりできるミニシェイカーと、有機抹茶スティックがセットになった商品だそうです。
品川紋次郎とは、姿かたちはシナモロールに似ていますが、本当の正体はまだ誰も知らない、謎に包まれたキャラクターだそうです。
品川紋次郎のコラボ商品は、日本茶にもあります。緑茶、ほうじ茶、和紅茶の3種類が選べます。
このように、しながわ観光協会では品川区内の名品・逸品を「しながわみやげ」として認定し、展示やPRを行っています。
スタンプラリーの出発点としても、地元で人気
地元情報が何でも揃うのが、しながわ観光協会のメリットです。
「広報しながわ」のバックナンバーや地元のコンサート情報、カルチャーセンターの講座案内まで置いてありました。
そして、しながわ観光協会といえば忘れてはいけないのが、スタンプラリーの企画です。
ちょうど「五反田『食』のデジタルスタンプラリー(五反田デジスタ)」が開催されていました。
過去には「しながわ鉄道デジタルスタンプラリー」や、「クールシェアしながわスタンプラリー」、「品川x大田交差するまちデジタルスタンプラリー」、品川探訪スタンプラリー「品川区商店街めぐり」など、さまざまなスタンプラリーがありました。
多くのスタンプラリーがこのしながわ観光協会をスタート地点としています。
私もさっそく、五反田『食』のデジタルスタンプラリーに参加するためアプリをインストールしてデジタルスタンプをもらいました。
外国人への観光案内にもチャレンジしたくなる資料コーナー
品川区は新幹線のターミナルからも近いことから、外国人観光客が多く訪れる街です。
外国人に観光案内をしたい人に向けて、「外国人旅行者おもてなしセミナー」の案内や、東海道品川宿の名所を集めた資料なども置かれていました。
伝統工芸のパンフレットや、瓦割り道場の案内までありました。外国人の方にきっと喜んでもらえることでしょう。
観光パンフレットは自由に持ち帰ることができます。
将来外国人の方に観光案内をすることになったらと想定して、資料集めをしておくのも良いでしょう。
英語版「しながわ百景ウォーキングマップ」も
外国人向けの、英語や多言語での観光情報が充実しているのもしながわ観光協会の特徴です。
例えば正面に置かれている「しながわ百景ウォーキングマップ」の英語版、A Hundred Views of SHINAGA WAWALKING MAPは、しながわ観光協会が独自に制作したもの。
品川区内のフォトジェニックなスポットが24ページにわたって写真入りで紹介されています。
テレビやSNSで紹介されることも多い戸越銀座商店街や、たくさんの恐竜のモニュメントで有名な「子供の森公園」などの風景や行き方が紹介されており、地元民も納得のチョイスでした。
都内の駅や観光名所に設置されているTokyo Tourist Information Deskもありました。
Tokyo Tourist Information Deskは都内450カ所以上にあるそうで、空港やホテルを出発して以降のきめ細かな交通案内やマップの配布を行うのが特長だそうです。
このようなデスクに認定されているからこそ、外国人観光客にも安心してご利用いただける資料が揃っているのだと思いました。
東京オリンピック応援キャラクターも健在
東京2020オリンピック競技大会を盛り上げてくれたキャラクターたちもここでは健在でした。
品川区内で開催されたホッケー、ビーチバレーボールと、応援競技だったブラインドサッカーの3競技に対応したキャラクターがありました。
写真左から、ビーチバレーボールの「ビーチュウ」、ブラインドサッカーの「やたたま」、ホッケーの「シナカモン」です。
オリンピックの前後では、いろいろなイベントでキャラクターグッズが配布されていましたが、まだオリンピック・レガシーとして大事にされているんだなと思いました。
まるでサンリオテーマパークのようにキャラクターに出会える場所!
しながわ観光協会は、品川区内でシナモロールに出会えるスポットとして有名な施設。
エントランスのディスプレイや施設内の大型ぬいぐるみ、品川紋次郎とコラボしたおみやげ品の展示も。
Tokyo Tourist Information Deskにもなっているため英語版の資料も充実。品川区内の伝統文化や写真映えスポットを案内するパンフレットもあり、英語学習中の人は、将来観光案内ができるように資料集めに活用してはいかがでしょうか?
しながわ観光協会
住所:東京都品川区大井1丁目14-1 共同ビル1F
アクセス:JR京浜東北線、東急大井町線、りんかい線「大井町駅」より徒歩約5分
電話:03-5743-7642
営業時間:9:30~17:00
定休日:日曜・祝日・年末年始
駐車場:なし