品川区内のアートの島・天王洲の「WHAT MUSEUM」でセンスを磨く!

夏休みはちょっと遠出をしたり、リゾートの気分を味わったりして、非日常的な体験をしてみたくなりませんか?
品川区には「アートの島」と呼ばれる、天王洲アイルというスポットがあります。
今回はそんな天王洲アイルにある「WHAT MUSEUM」をご紹介して、アートなお散歩の楽しみ方をお伝えしたいと思います。

品川駅からアクセス可能な天王洲アイルが最寄り

WHAT MUSEUMは、東京モノレール天王洲アイル駅から徒歩約5分。りんかい線の天王洲アイル駅からは、徒歩約4分で着くことができます。
JR品川駅からも行くことができ、港南口から徒歩約15分で着きます。

品川駅からは少し遠い印象がありますが、シェアサイクルや電動キックボードを借りて、天王洲アイルまで走ってくる人をよく見かけます。品川駅から自転車だと10分少々で着くことができ、交通にそれほど不便はありません。

品川駅からは都営バスも通っており、WHAT MUSEUMの最寄りのバス停は、新東海橋。

WHAT MUSEUMの開館時間は、午前11時から午後6時までです。
休館日は毎週月曜日で、展示替えなどの臨時休館があります。事前予約が必須となっており、オンラインチケットをあらかじめ購入しておくことが原則となっています。
当日行きたいと思っても、予約に空きがあるかどうか分からないので、事前に計画を立てて来館することをおすすめします。

現代アートで街おこしをしている天王洲アイル

WHAT MUSEUMのある天王洲アイルは、現代アートで街おこしをしているエリア。
毎年、TENNOZ ART FESTIVALが大規模に開催されており、区外からもたくさんのお客さまが訪れています。

TENNOZ ART FESTIVALでは、「水辺とアート」をキーワードに、運河沿いのビルに大型壁面アートが描かれたり、桟橋に立体アートが展示されたり…。街じゅうが、アート作品で埋め尽くされます。
屋外アートの前で、記念撮影をしている人もよく見かけます。

さらに、TENNOZ ART WEEKという国際文化観光をめざすアートイベントも開催。
現代アートだけでなく、工芸やアニメーション、建築など、天王洲アイルエリアのさまざまな施設で、多彩な展示とイベントが開催されていました。

倉庫を生かしたユニークな企画展示

実はもともとこのエリアは倉庫街で、どちらかというと殺風景な街でした。
アートの街に生まれ変わったのは、倉庫サービス企業大手の寺田倉庫が、作家やコレクターから預かっている美術品の倉庫を一般開放する事業を始めたことがきっかけ。

こうして2020年12月に、倉庫に眠っていて普段見られないアートを紹介するWHAT MUSEUMがオープンしました。
WHATという名前は、WAREHOUSE OF ART TERRADAの略だそうです。
倉庫会社ならではの美術館として、他にはない切り口でコレクションが企画展示されています。

TENNOZ ART WEEK期間中は特別企画も!

2024年のTENNOZ ART WEEK期間中に開催されていたのは、「感覚する構造―法隆寺から宇宙まで―」という建築の構造に焦点を当てた展示でした。
TENNOZ ART WEEK期間中は、展覧会企画担当者による特別ガイドツアーや、開館時間を最大21時まで延長するナイトミュージアムなどの企画も続々登場。

会場に入ってすぐに目に留まるのは、天井まで届くほどの法隆寺五重塔の模型。
日本のみならず、世界最古の木造建築としてユネスコの世界遺産にも指定されている五重塔。その中の骨組みがどうなっているのか、間近で見ることができます。あまりの緻密さに圧倒されました。

同じく世界遺産である白川郷の合掌造りの家屋。
茅葺き屋根で有名な合掌造りも展示されていたのですが、その素朴さを支える中の構造が知れて感動しました。

2025年に開催される大阪・関西万博のシンボルとなる大屋根リングも木造建築物です。
館内には、その完成予想模型も展示されていました。

体験型展示もある、WHAT MUSEUMの魅力

体験型のコーナーも充実しています。これは、竹の集成材を組み合わせて、金属を用いず手作業だけで組み上げられた「円相」という作品です。
この円相の中には、自由に入ることができます。
中に入ると、静かな空間に没入するような感覚を味わうことができました。

構造を理解するための模型も展示され、触れることができます。
木材がどのように丈夫に組み立てられているかを、ひねったり、引っ張ったりして試すことができました。

2階と1階、それぞれが個性的な空間

MUSEUMの1階と2階をつなぐエレベーターの出口には、東京スカイツリーの模型も展示されています。
2階を見た後で1階に降りるのですが、1階はまるで別の空間のようでした。

今回の展示では、月面滞在の研究に使われたさまざまな模型が展示されていました。

構造というテーマは共通していながらも、全く別の空間に想像をめぐらせることができて楽しかったです。

建築模型の展示は国内唯一!「建築倉庫」に注目

WHAT MUSEUMの見どころは、企画展示だけではありません。
たくさんの建築模型が収蔵されている倉庫そのものを見学できる「建築倉庫」というスペースがあります。

ここでは、普段は公開されることのない「スタディ模型」という模型が多数展示されていました。

スタディ模型とは、建築設計を行う際に設計内容を確認するために作る簡易模型。
一般家屋のスタディ模型を見る、という貴重な経験をすることができました。
中でも、無印良品の家の原形にもなっている「箱の家」を設計した、難波和彦さんの作品が、模型とともに映像や本も展示されており、興味を引きました。
ほかにも、日本を代表する建築家である隈研吾さんがデザインコンペに出品した模型など、本当に貴重な作品を見ることができました。

ミュージアムと屋外展示鑑賞で、アートなお出かけができる!

WHAT MUSEUMは、倉庫に収蔵された現代アート作品を公開するというユニークなコンセプトのコレクターズミュージアム。貴重なコレクションの企画展示や、建築倉庫の公開など、 ほかにはない作品が見られます。
天王洲アイル一帯も「アートの島」として演出されているので、 ミュージアムを見た後は壁面アートなどの屋外作品を見て回るのもおすすめです。

WHAT MUSEUM
住所:東京都品川区東品川2-6-10G号 寺田倉庫
アクセス:りんかい線 「天王洲アイル駅」より徒歩約4分、東京モノレール「天王洲アイル駅」より徒歩約5分、JR山手線・京浜東北線「品川駅」より徒歩約15分
電話:03-5769-2133
営業時間:11:00-18:00
定休日:月曜日(祝日の場合、翌火曜休館)、年末年始、展示替え期間
駐車場:身体障がい者用駐車場のみ(台数制限あり。要問い合わせ)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。