月に一度のお楽しみ!毎月第1日曜日に、城南信用金庫品川支店に、福島県矢祭町の「もったいない市場」がやってきます。
形が不ぞろいでも味は変わらない新鮮な野菜や果物が早朝に採れたてで並び、おでかけついでに旬の味覚を楽しめます。

矢祭町名物が並び、毎回多くのリピーターが訪れる人気の市場を今回はご紹介します!
新馬場駅から徒歩約7分、名所に囲まれた会場

「矢祭もったいない市場」の会場は、城南信用金庫品川支店の駐車場です。
城南信用金庫品川支店は、旧東海道と目黒川が交差するところにあります。目の前には品川橋があり、目黒川の両側に植えられた桜並木が見渡せる、眺めのよい場所になっています。

城南信用金庫の正面には、「南品川櫻河岸 まちなか観光案内所」があります。
この建物は、品川警察署品川橋交通待機所だった場所で、昔の面影を残すレトロなデザイン。地元から保存の要望が根強く、現在は観光案内所として使われています。
施設内には観光パンフレットが設置されており、江戸時代は宿場町だった旧東海道についての展示や情報提供がおこなわれています。

目黒川をはさんで向かい側には「荏原(えばら)神社」があります。

緑に囲まれ、目黒川にかかる朱色の橋(鎮守橋)は独特の情緒があり、映画やドラマのロケ地になっていることでも有名。
そんな名所に囲まれた城南信用金庫にチラシやポスターが貼ってあるのが、いつも「矢祭もったいない市場」の注目度が高い理由なんです。
もったいない市場を開催する矢祭町とは?

矢祭町は福島県の最南端に位置する、人口は5100人あまりの小さな町です。
東北地方とは言え、東京へのアクセスはよく、車で2時間半、電車でも2時間半という距離。そのため、「首都圏から1番近い東北」と呼んでいるそうです。

「矢祭もったいない市場」が始まったのは、2009年のこと。
不ぞろいな形や小さな傷があるだけで出荷できない野菜や果物を、「味は変わらないのに捨てるのはもったいない」と、東京で販売することからスタートしました。
今では「このおいしい野菜を、地元だけで食べているなんて、もったいない」という意識に進化し、品川区と矢祭町をつなぐ役割をする市場になっています。
そして、この市場での交流などをきっかけに、品川区と矢祭町は「災害時における相互援助に関する協定」を締結するなど信頼関係を深めているんです。
不ぞろいだからこそ元気に見える野菜

「矢祭もったいない市場」の売り場を見てみましょう。
入場すると、まず目につくのが大根やねぎなど、定番の野菜です。大根は、長さや太さがさまざまなものから選びます。

葉もの野菜は、どれも新鮮。コンテナからあふれるほど、たくさん売り場に並んでいます。

形が不ぞろいなかぼちゃの数々。細長いものもあっておもしろいですね。どれにしようか選ぶのも楽しくなってきます。
矢祭町の特産品も売り場にたくさん

売り場では伝統野菜の「青ナス」を見かけました。
皮が黄緑色なのが特徴で、加熱するとトロトロの食感になるのが魅力だそうです。

東北地方には、菊の花を食用として栽培する文化があります。
そんな「ショクヨウギク」が色鮮やかなパック詰めにされて販売されていました。東京のスーパーでは、なかなか見かけない光景です。

こんにゃく、ブルーベリージャム、瓶ジュースなどの加工品の売り場も。観光に行った気分で、おみやげを買って帰りたくなりますね。

切り花も、とても新鮮です。立ち寄る来場者がひっきりなしで、野菜以上ににぎわっていたのではないかという印象でした。
物価高を応援してくれる商品も

東京は、まだまだ米不足。スーパーでもふだん食べるための手頃なお米は、品薄が続いています。
そんな中、矢祭町からたくさんお米が届いており、感謝の気持ちがわいてきました。

秋から冬にかけて、多くの人が楽しみにしているのが焼きいも。
サツマイモも販売されていたので、焼きいも好きの人にはたまりません!
売り場の人に調理方法を教えてもらえる

私が「矢祭もったいない市場」で買ったものの一つめは、ブドウです。
売り場で試食ができるようになっていて、食べた人が「おいしい、おいしい」と次々に買って行ったのでつられて買いました。
種なしで食べやすく、新鮮で甘くてブドウ狩りに行ったような気分になりました。

二つ目は、生の落花生です。生の落花生なんてどうやって食べるんだろうと不思議に思っていたら、売り場にいた矢祭町の方が「電子レンジをオーブンに設定して20分」と教えてくれました。
意外と簡単に調理できるんだと分かり、購入しました。

さっそく、オーブンで20分調理してみました。
あつあつの落花生は、初めて食べる体験で、豆がほくほくしていました。焼きいもに負けない、秋の味覚が楽しめました。
まるで道の駅に行ったみたい。特産品ショッピングを楽しんで

味は変わらないのに市場に出せない野菜・果物や、矢祭町の特産品が品川に!「矢祭もったいない市場」は、単なる物販の場ではなく、矢祭の空気感ごと届ける交流の場になっています。
旅好きな人や、東北地方に行ったことがある人は、まるで道の駅に行ったかのような時間が過ごせる場所として、「矢祭もったいない市場」を訪れてみてはいかがでしょうか?
矢祭町が誇る自慢の味を、生産者の顔が見える場で安心してお買い物できるこの市場に、ぜひ一度足を運んでください。
この記事が、旧東海道や、品川宿のまち歩きについて知っていただくきっかけになればうれしいです。
矢祭もったいない市場
住所:東京都品川区南品川1-4-25 城南信用金庫品川支店
アクセス: 京急線 「新馬場駅」から徒歩約7分
TEL:0247-46-3272(矢祭町特産品開発協議会)
営業時間:営業時間:チラシ参照(到着次第開催9:00頃-11:00頃、商品がなくなり次第終了)
定休日:不定休
駐車場:なし























