クリスマスに着る服を探して茶沢通りを歩いていると、目をひく古着屋さんの看板を発見しました。”古着とリメイ”というキーワードの中でも、リメイとは何だろう?と気になり店内をのぞくことに。すると、店の壁一体にヴィンテージTシャツがびっしりと飾られています。あっけにとられていると、髪の長いおしゃれな店員さんが「のんびりみて行って。」とあたたかく声をかけてくれました。
今回は、三軒茶屋の貸店舗に四半期に一度出店している、株式会社ディドゥルディドゥルさんをご紹介します。
古着のリメイク製品を販売
株式会社ディドゥルディドゥルさんは、古着のリメイクをメイン事業としたアパレル会社さんです。00〇〇(ゼロゼロマルマル)というブランドを中心に展開されています。今後店舗を構えるために、定期的に三軒茶屋へ出店し知名度を広げる活動をしているそうです。
強みやコンセプトは、良い衣服を仕入れて販売する、という形態だけでなく、リメイクすることによって、古着の現サイズにとらわれず広い客層に販売ができたり、ワンポイント可愛く加工してオリジナリティを出したりと、古着に自社の想いを刻み、お洒落をたのしんでもらう、という点です。
また、店員のマルタさんはお客さんに対して、「古着は高い、ちょっと自分には大きいなど簡単に服との出会いを切り捨ててほしくないんです。」と熱く話しており、「弊社は、サイズや傷み具合など様々な古着を仕入れて、それに対して男性も女性も、大きい方も小さい方も自然と着こなせるような仕掛けを施したり、着られる人の範囲や対象を広げられるようなつくり方をしているんです。なので古着に対して、高いな、サイズが合わないなであきらめず、もっとニュートラルな視線で、どうやったら着こなせるか、お洒落に利用できるかという楽しみ方をしてほしいです。」と。私自身、古着やファッションに精通しているわけではなかったため、古着にリメイクを加えて販売する利点やファッションのとらえ方についてとても勉強になりました。
古着のリメイク作業は奥が深い
リメイクという作業についても、詳細を教えてもらいました。
マルタさん曰く、「一般的にイメージするのは、古着に別の生地を縫いつけてつぎはぎの衣服をつくるみたいなイメージ(下の写真の青いズボンにようなイメージ)を連想するし、そんなに難しい工程とは思わないかもしれない。でも実は奥が深く、例えば赤いラインを入れたいとなったときに、一気通貫で一本のラインを入れる手間と、ボタン部分を境にラインを二つに分断させるとでは手間暇のかかり方が全く違う。生地がニットとなると、さらに古着自体を上下に一度裁断するだけでもほつれなど、イメージ通りきれいに赤いラインを入れるのは至難の業なんだ。」とのこと。
このようなお話を伺い、古着のリメイク製品が高価格になるのはある種当たり前なんだという思考にも至りました。
ファッションを接客から楽しんでもらう
また、マルタさんから、「洋服を買うときって、いつでも楽しいでしょ?買いに行く前も、探して試着しているときも、買って持って帰る時も、それを着てお出かけするときも。なのでぼくら販売員も、楽しんでもらう接客や今まで気づかなかったお洒落の提案をしていく必要があるんですよね。
家を決める時の内見に行くのと同じで、服の説明ももちろんですけど、実際に触ってもらう、着てもらう、ことが大事なんですよ。」と。私自身も、営業のお仕事をしているため、妙に刺さる部分がありますし、自分の仕事に置き換えても大事なことだなと感じました。
マルタさんの熱い想いに押され、気になった古着を試着。実際に着てみると、新たに自分に合う色味や着こなしに発見があり、スウェットの上下を購入。これから着てお出かけするのが楽しみになりました。
ご興味がある方は、2024年2月頃に再度三軒茶屋駅栄通に出店予定とのことなので、ぜひ訪れてみてください。
古着とリメイ(株式会社ディドゥルディドゥル)
住所:東京都世田谷区三軒茶屋1-37-1
交通:東急田園都市線「三軒茶屋駅」から徒歩約2分
次回の出店:2024年2月予定