芸術の秋。お散歩中に思わず目に留まったのは、普段は静かな烏山川緑道にて開催されていたイベント「アート楽市」です。人が集まるにぎやかな雰囲気に誘われ、お邪魔してきました。
今回ご紹介するのは、三軒茶屋の烏山川緑道で開催される「アート楽市」です。
毎年10月の第3または第4土曜日・日曜日の2日間開催で、2023年の今年はコロナの影響もあり、約4年ぶりの通常開催となりました。受付のアート楽市事務局(株式会社世田谷社)の方曰く、「例年天気があまりよくないタイミングでの開催が多いため、今年は晴天に恵まれてよかった。」と話していました。
アートを愛する職人さんたちが、独自の技術あふれる思い想いの作品を憩いの散歩道で披露するステキなイベントです。
駅から徒歩約5分!大人も子供も、時間を忘れて楽しめるイベント
三軒茶屋駅から茶沢通りを下北沢方面に向かうと、烏山川緑道と交差します。三軒茶屋駅を背にして、緑道の右側に手作り作品のお店が80店舗ほど立ち並んでいます。コーヒーやお酒を片手に歩いていたり、お店前で店主とお客さんが話し込んでいたりするなど、活気溢れた様子が印象的でした。
緑道に入ると、ずらっとお店が並んでおり、ユニークな作品のアピール合戦が広がっています。大人、子供、外国の方など客層も幅広く、店主とお客さんで自然とコミュニケーションが生まれており、ステキな空間です。
職人の技術が光るオンリーワンの店舗の魅力
我が自信作をぜひ見ていってほしい、と言わんばかりの呼び込みがある中で、私が特に惹かれたお店について、いくつかピックアップさせていただきます。
まずは、木製玩具を制作している『さいとう工房』さんです。
子どもたち向け、木製の鉄砲や車、お風呂に浮かせて遊ぶ船などを実操作して人気を集めていました。以前は、画家や写真家向けの額縁を制作していたそうですが、塗料の高騰やニーズにあった仕入が難しくなったことから、現在は子供向け玩具制作に専念しているそうです。
特注品やネーム入れにも対応しているそうなので、プレゼントで悩んでいる方はぜひご連絡してみてください。
次は、革製品を扱う『leathercraft372』さんです。
おしゃれな革製のコンパクト財布を低価格で提供しており、牛革(3,800円)、馬革(3,800円)、豚革(2,500円)など種類豊富に取り扱っています。実際の利用イメージまで見せていただき、お札は20枚、カードは10枚、小銭入れも収納可能など、コンパクトな姿からは想像できないキャパの大きさと使いやすさが共存していました。
続いては、『バルーンツイスティング』さんです。
細長い風船を使った作品が注目を集めており、子供たちが目を光らせていました。
動物や花のほかに、ピカチュウ、白雪姫、はらぺこあおむしなど、有名キャラクターのメニューもあり、そのクオリティの高さに驚きました。店主の高木さんの趣味で行っているそうで、こうしたイベント出店やご縁での発注が入って制作しているそうです。サプライズや結婚式の装飾などでも、ぜひお願いしたいお店ですね。
最後は、似顔絵師の『でかど屋』さんです。
野球の大谷選手やサッカーの三苫選手のそっくりな似顔絵が店頭で注目を集めており、500円~と低価格、そして最短4分で書いてもらえる点も魅力的であり、人の列ができていました。
私もタイミングをみて、簡単色鉛筆仕上げの似顔絵を依頼。実際に被写体となると、じっくりと顔を見られるのも少し照れ臭く、緊張もありましたが、話も振っていただけるのであっという間に完成。とても特徴をとらえたかたちで書いていただけました。
ちなみに、美男、美女であるほど書くのが難しく、少しのタッチの違いで美しい雰囲気が損なわれてしまうんだとか。また、「目を大きく書いてくれと頼まれその通りに書いたのに全く似ていないと言われお代をいただかなかった。」、なんてことも10年に1度くらい発生するそうです。このような裏話、苦労話まで聞かせてくださる温かい先生でした。
みなさんも結婚式ウェルカムボード、年賀状、名刺など、個性を出したものを作りたい場合にはお願いしてみるのもよいかもしれません。
今回ご紹介したのは80店舗のうち4店舗でしたが、どの店舗も素晴らしい技術や想いから生まれた作品であふれていました。また、お店とお客様のコミュニケーションや出会いを提供し、心を豊かにするステキなイベントだと感じました。三茶の秋の風物詩といえる「アート楽市」、いろいろな発見があると思いますので、ぜひ訪れてみてください。
三茶 「アート楽市」
会場:世田谷区太子堂烏山川緑道(遊歩道)
交通:東急田園都市線「三軒茶屋駅」北口Aから徒歩約5分
開催期間:2023年10月21日(土)- 2023年10月22日(日)
開催時間:11:00~17:00