品川区の自転車文化センターで開催中!「自転車の歴史展」

わたしたちの生活に身近な存在の自転車。日々の生活に自転車が欠かせない方も多いのではないでしょうか。

そんな自転車の歴史がわかる「自転車の歴史展」が品川区の自転車文化センターで開催されています。

自転車文化センターとは?

目黒通りに面した自転車総合ビルの1階が自転車文化センターです。

入り口には自転車の歴史展の案内板。

目黒駅から歩いて約3分。自転車の歴史展が開催中の自転車文化センターがあります。

ここは、日本で唯一の自転車に関する資料や書籍、展示物を通して自転車全般の文化を発信する施設。一般財団法人自転車産業振興協会が運営しています。

自転車の歴史展は競輪の補助事業として実施しています。

実物の歴史的自転車が展示!

こちらは館内の様子。

自転車の歴史展は、2025年4月23日から2026年3月29日までの期間で年間展示されています。

会場には、登場間もない頃の貴重な自転車から最近の自転車まで10台が展示されています。年表やパネルでわかりやすく紹介されており、自転車が好きな方はもちろん、多くのみなさんに自転車について知ってもらえる内容になっています。

1817年に発明された世界初の自転車「ドライジーネ」。

自転車の歴史は、1817年にドイツのカール・フォン・ドライス伯爵によって発明されたドライジーネ(上記の写真)と呼ばれる自転車が起源とされています。
木製のドライジーネには、ペダルはなく足で地面を蹴って進んだそうです。

ペダルがついた最初の自転車が「ミショー型」です。

ミショー型は、1863年に考案された世界初の量産型の自転車です。前輪にペダルを付けたことで足を地面につけなくても走れるようになりました。

こちらは大きな前輪が特徴の「オーディナリー型自転車」。

1870年に誕生し、大きな前輪と小さな後輪が特徴です。
極端に前輪が大きいため、運転が難しい上、バランスを取りづらいことから事故も多く、「危険な自転車」として認知されるほどでした。

その後、安全性を考慮した小さな前後輪やペダル方式による現在に通じる方式の自転車が普及したことで、オーディナリー型自転車は急速に廃れていきました。

1895年にドイツの新聞に掲載された絵。「オーディナリーは運転が難しく危険な自転車」と書かれています。

時代を超えて愛されるデザインと技術の進化

時代が進むにつれて、自転車のデザインや機能も大きく進化しました。次は日本での自転車の移り変わりです!

こちらは「シルクスピードマスター」というサイクリング車です。

1950年代に入ると日本ではサイクリングが流行しました。そんな中、登場したのが片倉自転車工業(当時)が発売したシルクスピードマスターというサイクリング車。独特の形状のハンドルは、今も多くのサイクリング車や競技用の自転車で採用されています。

1980年代の少年が憧れた「丸石ヤングホリディ」。

子どもの頃、このタイプの自転車に憧れた人は多いのではないでしょうか?
丸石自転車が販売したヤングホリディは、スーパーカーをイメージしたヘッドライト、いくつもの切り替えができる変速器など、そのカッコよさに当時の小中学生には憧れの存在でした。

私自身、小中学生だった頃、このタイプの自転車を使っていたので、とても懐かしく少年時代を思い出しました(笑)。

世界初の電動アシスト自転車「ヤマハPAS」です。

1993年にヤマハ発動機から発売されたヤマハPASは、世界初の電動アシスト自転車として注目を集めました。

ヤマハPASは、シリーズ化されて現在も最新機能を盛り込みながら進化を続けています。

年表でみる200年の自転車史

館内には大きな年表があり、200年にわたる自転車の歴史がわかりやすく紹介されています。

日本での自転車の歴史も古く、はじめて日本に自転車が持ち込まれたのは1850年(嘉永3年)です。

1917年(大正6年)には日本の自転車保有台数が100万台を超え、1923年(大正12年)には松下幸之助が乾電池ランプを考案して自転車に採用されたことなど、年表を通して貴重な自転車の歴史を知ることができますよ。

自転車関連の書籍は1万冊以上!

見渡す限り、自転車関連の書籍がずらり!

自転車文化センターには、新旧の自転車雑誌から貴重な資料や専門書まで11,500冊もの自転車関連書籍が揃っています。

これらの書籍は「自転車文化センター友の会」に入会することで自由に閲覧ができます。(入会費500円が別途必要。入会手続きは館内の窓口でおこなえます。)

館内にはグッズ販売コーナーもあり、たくさんの自転車関連グッズが揃っています。来館記念にもいいですね!

自転車のことなら何でもわかる

日頃、何気なく利用している自転車。当時の貴重な実物の自転車を目にしながら、その歴史や技術の進歩を知る機会は少ないのではないでしょうか。

しかも、開催場所が目黒駅からすぐという好立地でありながら、とても貴重な経験ができると思います。

自転車の歴史展の開催期間は2026年3月29日まで。
あなたもこの機会に自転車文化センターに出かけて、自転車のルーツにふれてみませんか?

自転車文化センター
住所:東京都品川区上大崎3-3-1自転車総合ビル1階
アクセス:JR山手線、東急目黒線「目黒駅」から徒歩約3分
TEL:03-4334-7953
開館時間:平日10:00-16:00(最終入館15:45)
休館日:毎週月曜日・火曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
駐車場:なし
入館料:無料

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。